相続時精算課税
こんにちは。
税理士のさっさんです。
今日から仕事始めです。
とはいっても、一人事務所なのでまだ正月気分ですけどね。
さて、今日は「相続時精算課税制度」について書きます。
この、「相続時精算課税制度」っていうのは、「生前贈与」の一種なんですけどね、「生前に財産を贈与するけれども、税金は、実際に相続が発生した時に精算してね」っていう制度なんです。
例えば、お父さんが1億円の財産を持ってたとしますね。
そのうち2000万円を「相続時精算課税制度」を使って贈与した場合、贈与税額は0円なんです。
で、お父さんの財産は8000万円に減りますね?
その後、何年かしてお父さんが亡くなった時に財産がそのままの8000万円だった場合、以前に贈与をしていた2000万円を相続財産に加算した1億円で相続税を計算するんです。
この制度にはデメリットがあって、この制度の適用を受けた場合、「1年間110万円以内の贈与税の非課税」っていう制度が使えなくなるんです。
・・・どうですかね?
何かメリット感じます?
私はあまり感じないんですよね。。。
こんな使い方だったらメリットあるかもね、っていうのは、
「現在は田畑で、数年後開発される予定の土地」とかですかね。
この土地を「相続時精算課税制度」を使って「贈与」をする場合、「贈与時の土地の評価額」が実際に相続が発生した時に引き継がれるんです。
なので、「贈与した時は、畑だったから評価額が1000万円だったけど、相続発生時には商業開発されたから評価額が1億円になった。」みたいな土地だったら、相続税を計算するときも「1000万円の評価額」で計算されるので、「贈与しといてよかったね~」ってなるかもしれません。
この場合でも、商業開発される前にお父さんが亡くなったらメリットは無いですよね・・・。
私は、「相続対策は長期戦略が一番有効」かな~って思いますけどね。
「相続時精算課税制度」の適用を検討中の方、くれぐれも慎重にお考え下さい。