税理士さっさんのブログ

税に関する豆知識や旬の税金ネタについて専門家の観点から自由に述べます。

株式の譲渡所得と国民健康保険

こんにちは。

税理士のさっさんです。

 

今日は、「株式の譲渡所得と国民健康保険」について書きます。

なので、株やってて、国民健康保険の方向けになります。

 

「株式の譲渡所得」って、確定申告するんですかね?

「特定口座」を作っちゃえば、確定申告しなくてもいいんです。

 

でも、「譲渡損失の繰越控除」って規定があって、例えば、2020年に株で損した場合は、その損した金額を確定申告することによって、2021年に繰り越すことができるんです。

で、2021年に株で儲けた場合は、2020年の損と2021年の儲けを相殺(通算って言い方をします。)した残りについて税金を払えばいいんです。

 

ってことは、「損した年は確定申告しておいた方がいい。」ですよね?

 

なんですけどね、国民健康保険に加入している方は、注意が必要です。

上の例で言えば、2021年は株で儲けていますね?

2020年の損と通算するために確定申告しますね?

 

そうすると、国民健康保険料の算定に当たって、「株の儲け部分が加算される」んです。なので、国民健康保険料が上がります。

 

これを避けるためには、「お住いの市町村に住民税の申告書を提出する」必要があります。

 

「住民税の申告書」ってあんまりなじみがありませんよね?

この「住民税の申告書」は、「株の取引は特定口座だから申告しない」ってことで提出するんです。

そうすれば、国民健康保険料は上がりません。

 

ひと手間増えますけどね、支払いが減りますから我慢しましょう笑